クリティカルパスという考え方
プロジェクトが進んでいるとき、「このタスクは3日遅れても大丈夫だけど、あのタスクが1日遅れると、最終納期が1ヶ月ずれる」ということがよく起きます。
この、 「絶対に遅らせることができないタスクの連なり」 のことを、専門用語で 「クリティカルパス」 と呼びます。PMが最も注視すべき、このクリティカルパスの考え方について解説します。
納期を左右するのは「最長のルート」
プロジェクトは多くのタスクが並行して進みます。
例えば、
- ルートA:タスク1(10日)→ タスク2(5日)= 合計15日
- ルートB:タスク3(20日)→ タスク4(10日)= 合計30日
この2つのルートが同時に始まって、両方が終わらないと次の工程に進めない場合、プロジェクト全体の期間は30日(ルートB)になります。
この場合、ルートAが多少遅れても、30日以内に終われば全体には影響しません。しかし、ルートBが1日でも遅れれば、プロジェクト全体が1日遅れます。この 「ルートB」こそがクリティカルパス です。
なぜクリティカルパスを特定する必要があるのか
PMの時間は限られています。すべてのタスクを同じ熱量で管理することはできません。
クリティカルパスを特定できていれば、 「どこにリソースを集中させ、どこを厳重にウォッチすべきか」 が明確になります。逆に、クリティカルパス上にないタスクが少々遅れていても、「まだ余裕があるから大丈夫」と冷静に判断でき、不要なパニックを防げます。
クリティカルパス管理のコツ
- 先行・後続関係を明確にする: どのタスクが終わらないと次が始まらないのか、依存関係を整理します。
- ボトルネックを早期発見する: 専門性の高い人しかできない作業や、承認に時間がかかるプロセスは、クリティカルパスになりやすいです。
- リソースのシフト: クリティカルパス上のタスクが遅れそうな場合、他の(余裕のある)ルートから人員を回すなどの対策を検討します。
まとめ:要所を締めるのがPMの仕事
すべてのタスクを均等に頑張るのは、一見真面目ですが、マネジメントとしては非効率です。
プロジェクトの急所であるクリティカルパスを見極め、そこだけは死守する。その「緩急」をつけた管理こそが、限られたリソースでプロジェクトを確実に成功させるための鍵となります。