IT顧問は必要か?経営者の「壁打ち相手」がもたらす価値とコスト
「ベンダーから新しい提案があったが、これが妥当なのか判断できない」 「社内のIT担当者が言っている技術的な話が、経営的に正しいかわからない」
こうした悩みを抱える経営者が増えています。そこで注目されているのが、特定のベンダーに属さない「IT顧問(外部CTO/CIO)」の活用です。
IT顧問を雇うことで得られる「経済的メリット」
IT顧問の月額報酬は、月1〜2回の定期ミーティングで「5万〜15万円」程度が中小企業の相場です。一見すると固定費が増えるだけに見えますが、以下のようなコスト削減効果が期待できます。
- 見積もりの「適正化」による削減: ベンダーの見積もりから不要なオプションを削る、あるいは過剰なスペックを指摘することで、数百万円単位の開発費を浮かせる。
- 「間違った投資」のストップ: 自社に合わない大規模なシステム導入を、初期段階で止める。
- ベンダーマネジメントの効率化: 専門用語の通訳として機能し、打ち合わせの時間を短縮し、認識の齟齬による手戻りを防ぐ。
どのような「IT顧問」を避けるべきか?
お金を払う価値のないIT顧問も存在します。
- 最新の技術用語ばかり話す人: 経営の文脈でITを語れない人は、経営者の判断を混乱させるだけです。
- 特定のベンダーを紹介したがる人: ベンダーからバックリベート(紹介料)をもらっている可能性があり、中立的なアドバイスが期待できません。
- 「できない理由」ばかり並べる人: リスク管理は重要ですが、事業の成長を止め、現状維持を勧めるだけの人は不要です。
IT顧問を「投資」として評価する
IT顧問を雇うべきか迷ったら、「IT予算の10%以内」に収まるかを一つの基準にしてください。例えば年間のIT投資(保守含む)が1,200万円なら、年120万円(月10万円)を顧問料に充て、それによって投資全体の失敗確率を下げ、10%以上のコスト削減を実現できれば、その顧問料は十分に「元が取れる投資」になります。
経営者が孤独に「わからないこと」を決断するリスクを、プロの知見でヘッジする。IT顧問は、システムを動かすためではなく、 「経営者の時間を守る」 ための投資であると考えてみてください。